工場製作に資する
各種データ作成を通して、
効率的な生産に
つなげていく。
横河ブリッジ
設計本部
デジタルエンジニアリング部 第二課
2019年新卒入社
工学研究科 海洋土木工学専攻


CAREER
-
2019年
入社 デジタルエンジアリング部 第二課配属

Q&A動画公開中

橋を架けるってかっこいい。
入社理由を教えてください。
建設業界で働くなら、トンネルやダムをつくるよりも、橋を架ける方がかっこいいなと。単純にそう思ったことが、橋梁関連の会社を志望した理由です。その中でも当社へ入社を決めたのは、採用面接での印象がどこよりも良かったから。「選ばれる側なのはこちらも同じ、フェアになって話をしましょう。」と最初に切り出されたことが印象に残っています。そして業界トップでありながら、何も知らない私と同じ目線に立って話を聞こうとしてくれて、話してくれる感じも非常に物腰が柔らかで……。この時、直感的に、「この会社で働きたい」と思いました。
デジタルエンジニアリング部を志望した理由は何ですか?
入社後の研修期間中のことです。船に乗って隅田川をのぼって、橋を見学するプログラムがあり、そこで同期のみんなと会話をしていると、「他のみんなは自分よりも、大学で構造や鉄のことを学んでいて、橋梁に詳しい。」と感じたことが志望理由です。デジタルエンジニアリング部は、他のどの部署よりも図面を見ることが多く、工事のことが頭に入っていないとできないことや、他の部署が見落としがちなところを見る仕事をしているなという印象があり、この部署で業務に取り組むことで、橋梁のことを一から深く学べると思いました。


製作形状を考える醍醐味。
現在の仕事内容を教えてください。
設計部門が作成した設計図面を基に、CADを使って橋全体を原寸大で再現し、キャンバー(※1)や溶接による収縮、切断による変形などを考慮し、製作上、必要な形状・寸法を決定。工場製作における各種データと資料を作成しています。その中で大事なのは、工場での作業性の検討や、部材同士の干渉チェックを行うこと。工場から「こうしてほしい」という要望が来ることもあります。それらを考慮しながら、各種データ・資料を仕上げていきます。それにより工場、現場で起こりうる問題を事前に回避することで効率的な生産につなげています。
どんなところに仕事のやりがい、面白さを感じますか?
橋の架設が終わり、完成された形になるように、どんな製作形状にしなければならないかを考え、反映させることは難しくもありますが、それがやりがいにもなっています。例えば、架設方法の違いで桁がどんな形に挙動するのかはさまざまであるため、それを見越してどんな形になっていないといけないかを考える必要がありますし、別会社で製作された隣の工区と取り合うためには事前に何を確認しないといけないのか考えることも。そこは本当に複雑で、いつも周りの方々に話を聞いてもらいながら業務を進めています。そうした中、どんなに大きな鉄のかたまりでも形は変わっていくということが、橋梁製作の目線で気付けること自体が勉強になり、面白いところです。
印象に残っている仕事を教えてください。
3年目に担当した道路橋の案件が印象に残っています。架設方法が一般的なクレーンベント工法ではなく、横取り工法(※2)であったため、この案件を題材に若手勉強会を開催し、みんなで一緒に対策を考えたこともあり、データ作成までは順調に進みました。しかし、工場での製作が進み始めたところで思わぬ壁が。数的にも内容的にもボリュームが大きい設計変更が発生したため、その変更内容を工場の作業状況に応じて指示しなければならなくなったのです。「どこまで現状のまま作業を進めていいのか」、「どこまでは修正が必要なのか」ということの洗い出しからはじめ、工場に「ここはまだ変更があるから待ってください」という連絡をするなど…。苦労した分、最終的に工場に完成形を確認した際は、大きな達成感を覚えました。この時、データ作成を連携して担ってくださったフィリピンのグループ会社にも橋の写真を送って、自分たちの仕事の成果を実感してもらえたのも良かったなと思いました。


なりたい技術者像を目指して。
仕事をする上で大切にしていることを教えてください。
思い込みをせず、資料を受け取る側の立場になって資料をつくることを心がけています。架設・現場都合、設計・客先都合、製作都合など、さまざまな情報が重なった結果を反映して、データや資料を出す必要があるので、「情報を持っている自分が見るとわかるけど、何も情報がない人が見て伝わるか?」、常に受け取る人の目線になって、作業してもらう相手にあまり考えさせないように気を付けています。とはいえ、どんなに気を付けていても、やり直しをすることが多いので非常に難しいです。
ご自身の今の課題は何ですか?
「こういう構造の時はここを見なければならない」ということはおおよそわかってきましたが、今はそれを感覚的なところでやってしまっています。そのように感覚的にではなく、理論的に人に教えられるくらいにならなければと思っています。後輩や海外から当社に来て仕事をしている方に、自分が手がけてきた具体事例と紐付けて、わかりやすく技術を語れるようになるのが直近の課題です。
今後の目標を教えてください。
技術者として最高峰の資格、技術士を取得したいと思っています。この資格の勉強を通して、視野が広がるし、業務への理解もより深まるはずです。周りを見渡せば、今後自分が「なりたい技術者像」に近い方がたくさんいます。例えばある先輩は、自分が問題の内容を噛み砕けていない状態で、その問題を私が言葉足らずに説明しつつ相談しても、たちどころに「それはこういうことだよね。」と、私のモヤモヤを一つひとつ紐解いて答えてくれます。いつの日か、私もそうなれればと願っています
(※1)キャンバー:橋が完成したときに真っ直ぐになるよう、あらかじめ反りをつけておくこと。
(※2)横取り工法:橋脚上に配置したスライドジャッキ等の仮設備により、正規の位置とは横にずれた場所で地組した桁を横スライドして、正規の位置に据え付ける工法。
